新型コロナウイルスに係る当院の方針とお願い1

患者様へ 

新型コロナウイルス(COVID-19)は感染力の高い RNA ウイルスであり、重症急性呼吸器症候群を引き起こす新興感染症として世界的な広がりをみせています。WHO は3月11日にパンデミックを宣言し、日本国内でも COVID‐19 感染の進行、特に感染ルートが不明な感染者の増加により、感染爆発が危惧されています。 現時点において、COVID‐19の死亡率はインフルエンザの1015倍と考えられており、そのほとんどが 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関連したものと考えられています。COVID-19 が妊娠、特に妊娠初期の 胎児に及ぼす影響は明らかになっておらず、母体から胎児への感染の可能性は不明です。また妊婦における COVID-19 の感染リスクが高いとはいえません。先の読めない状況ながらこの状況をご理解いただき治療を行うかは各患者様の判断となります。当院は朝・昼・夕のドアノブ消毒、入口等への手指消毒液設置、対面時のマスク着用、診察室・看護師説明室での滞在時間短縮(簡潔な説明、資料配布、質問点へ回答)、看護師説明室のスタッフ側ドア常時開放(通気)等の感染防止対策をとりながら、治療をご希望される患者様の診療を続行いたします。これから体外受精を行いたい患者様の集団説明会(ART教室)も感染防止を考え、既にご自宅で視聴可能な動画配信に切り替えております。

国際的なリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康・権利)には自分たちの子供の数、出産間隔、出産する時期を自由かつ責任をもって決定でき、そのための情報と手段を得ることができると謳われています。これは基本的人権と思われ当院は患者様が最善の機会を得られるよう努力いたします。COVID-19に対する対応は世界でも随時変化のあるものですのでその都度説明してまいります。あくまで同意のもとに診療をつづけていくものと考えております。

患者様にお願い致します。まずは、一般的な感染症対策や健康管理を心がけてください。
具体的には、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行い、来院された際にも咳エチケットをご実施ください。治療開始後はもちろん3密と言われる密閉・密集・密接の場所へ行かれることは避けてください。また、十分な睡眠をとっていただくことも重要です。

当院は熱や咳の症状がある方には来院いただかないようにお願いせざるを得ません。治療開始された方も新型コロナウイルス感染が疑われる方は中断いたします。

医療従事者・患者様ともに健康管理を強化しましょう。感染の収束までに長期化が予想されますが一致団結して窮状を乗り越えてまいりましょう。

神谷レディースクリニック理事長 神谷 博文