不妊治療に向けた
体質改善で導く
健康なからだ

からだづくり

不妊治療をより効果的にするためにも、『健康なからだ』が基本となってきます。まずは、自分自身のライフスタイル(食生活・運動・睡眠など)を見直してみてください。健康なからだは、妊娠・出産・子育てと将来につながっていきます。


妊娠には、体重の管理がとても重要です

肥満は、月経不順や排卵障害を引き起こす可能性があります。また、不妊治療による妊娠率の減少や流産のリスクが、高くなったりします。男性も、精子の運動率を低下させると言われています。
やせ過ぎは、無月経や無排卵を引き起こす可能性があり、胎児の発育不全のリスクが高くなります。

肥満度の目安となるのがBMIで、身長からみた体重の割合を示す体格指数です。
25以上で肥満、18.5未満でやせ、22が理想と言われています。また、BMIが男女とも「22」のときに最も病気にかかりにくくなることから、BMIが22となる体重を標準体重としています。

あなたのBMIと標準体重は

BMI体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}

標準体重(kg)22 × 身長(m)× 身長(m)


適正体重の維持や、体を温めて血行を良くするためには、
適度な運動が必要です。

基礎代謝も上がり、ホルモンバランスを良好に保ち、免疫力も上がります。どんな運動を選ぶかは自由です。ストレッチのように家で気軽に出来るものから、教室で指導を受けながら行うものなど様々です。自分にあったもの、継続できるものを見つけて、適度な運動を行いましょう。


重要な栄養素をバランスよく摂り、栄養状態を整えましょう。

重要な栄養素は、たんぱく質・糖質(炭水化物)・脂質・ビタミン(A、葉酸、C、E)・ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム)です。妊娠前から積極的にバランスよく摂り、栄養状態を整えましょう。

栄養素の役割

〜からだは食べ物からできている〜

たんぱく質 血・骨・筋肉・酵素の材料
糖質(炭水化物) エネルギー源(活動の素)、脳のエネルギー源
脂質 細胞膜・ホルモン・脳の材料
緑黄色野菜 ビタミン・ミネラル・抗酸化物質を多く含み、活性酸素を除去
淡色野菜 ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含み、毒素や老廃物を除去

特に妊娠に重要な栄養素

葉酸 DNAの合成を助ける働きがあり、胎児の神経管の正常な発育を促すためには、妊婦の葉酸摂取が必要不可欠です。1日400μgの葉酸を摂取することで、二分脊椎や無脳症などの神経閉鎖障害(胎児奇形)のリスクを、大幅に低下させることが確認されています。
またビタミンB12は、葉酸を活性化する働きがあるので、一緒に摂るよう心がけましょう。
妊娠を望む場合は、日ごろから意識して葉酸摂取を心がけてください。
ビタミンE ビタミンEは、活性酸素を除去する働きがあり、細胞の老化を防ぎます。悪玉コレステロールの酸化を抑制するので、血液がサラサラになり、血行不良を改善してくれます。子宮や卵巣への血流がよくなれば、良い卵子ができる・子宮内膜が厚くなるなどの効能が期待できます。
また、ビタミンCと一緒に取ることで、抗酸化作用の相乗効果が期待できます。
亜鉛 亜鉛は男性ホルモンの合成に関わるミネラルです。精子の生成を促して質を高める効果があります。また、女性ホルモンの作用を高める働きもあります。亜鉛はアルコールを分解する際に必要になるので、飲酒する機会が多いと亜鉛欠乏になります。
鉄は不足すると貧血につながります。妊娠中は胎児への鉄の需要が高まり特に貧血になりやすく、妊娠前より食品から摂取する必要があります。ビタミンCを一緒にとると、吸収を良くすることが出来ます。

食事から、血流を良くするためのアドバイスです

  • 血流を良くする食材・からだを温める食材を摂る
  • 生野菜・冷たい飲み物の摂取を控える
  • 熱を発生させる筋肉の材料である良質なたんぱく質を摂る

これまでの食生活を見直し、食事の質を改善し妊娠体質を目指しましょう。


サプリメントで栄養素を上手に補いましょう。

普段の食事でバランスのとれた十分な栄養素を得ているなら、必ずしもサプリメントが必要なわけではありません。ただし、妊娠する前からの欠乏や胎児の発育のために、より多く摂取することが必要な栄養素はあります。

葉酸 厚生労働省では「妊娠予定のある女性は、食品からの栄養摂取に加えて栄養補助食品として、1日400μgの葉酸をとることが望ましい」と勧告しています。当院では、治療を受けられる患者様に、葉酸のサプリメント摂取をお勧めしています。
鉄は、もともとからだに吸収されにくい栄養素です。妊娠中は、鉄欠乏性貧血になりやすくなるため、効率よく摂取するためには、サプリメントを上手に取り入れて補いましょう。
ビタミンD 生殖機能や妊娠・出産に深く関わっているとの報告が相次いでおり、注目されているビタミンです。
例えば、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の排卵障害の女性に補充した場合は排卵率が上昇したり、卵胞液中のビタミンD濃度が高いほど、体外受精の妊娠率が高まります。妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの合併症にも影響するなど、様々なことがわかってきています。ビタミンDを摂る場合は夕食後に摂取する方が、体内への吸収される割合が最も大きいとされています。

体調を考え過度な摂取は控えましょう。

【アルコール】

女性の妊娠する力への影響は、はっきりしていません。男性では、過度の飲酒が精子数や運動率などに影響を与えるとも言われています。いずれにしても、男女ともに大量の飲酒は避けるべきです。厚生労働省は「適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20グラム程度である」と定めています。「アルコール20グラム」は日本の基準飲酒量の1単位に相当します。

妊娠の準備として、女性の飲酒の目安は、週に1〜2回程度、アルコール1〜2単位です。

アルコール20グラム(1単位)は

ビール(アルコール度数5度)
中ビン1本(500ml)
缶チューハイ(アルコール度数5度)
1缶(約500ml)
ワイン(アルコール度数14度)
グラス1杯(約180ml)
日本酒(アルコール度数15度)
1合(180ml)

【カフェイン】

カフェインの過剰な摂取(例えば、コーヒー5杯/日)は、妊娠する力を低下させ、流産しやすくさせるとの意見があります。
カフェイン入りの飲料は、コーヒーだけでなく、紅茶、煎茶、ウーロン茶、コーラなどがあります。
最近はノンカフェイン入りの飲料も増えていますし、リラックス効果や冷え性改善、便秘解消が期待されるハーブティーもおすすめです。


未来の“お二人の赤ちゃん”のためにも禁煙を目指しましょう。

喫煙は、心臓や肺の病気、血栓症など、健康へのリスクが高まるのはよく知られています。さらに、男女ともに生殖力にも有害な影響を及ぼし、不妊症のリスクも高めます。また妊娠後の喫煙は、低出生体重児や早産を招きやすいことがわかっています。

自分が吸わなくても、パートナーや家族が吸えば受動喫煙となり、その害は吸う人に比べてそれほど変わらないと言われています。「妊娠したら、タバコを止めればいいや」という考えは、間違いです。喫煙と妊娠に関わる研究から、禁煙することで自然妊娠の可能性も高まり、不妊治療の成功率も改善できることがわかっています。喫煙する方は、女性であれ、男性であれ、少しでも生殖能力を高めるために、また未来の“お二人の赤ちゃん”のためにも禁煙を目指しましょう。

喫煙が妊娠に具体的に与える影響

喫煙

血流悪化・体の酸化

女性【生殖機能の低下】卵子の発育不全排卵障害 卵子の老化男性精子数の減少運動率の低下奇形率上昇