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精液検査の正常値はどのくらいですか?

WHO(2010)の基準は以下のとおりです。

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臨床的には、運動精子が精液1ml中に1000万以上あれば、通常の夫婦生活で妊娠可能です。1000万以下の場合、配偶者間人工授精(AIH / IUI)を考えます。

薬は精子に影響しますか?

潰瘍性大腸炎のサラゾピリン、てんかんのフェニトイン、痛風のコルヒチン、胃・十二指腸潰瘍のシメチジン、尿路感染のニトロフラントイン、男性型脱毛症(AGA)に用いるフィナステリド(プロペシア)などは精子濃度を低下させる可能性があります。痛風のコルヒチンは受精卵に染色体異常を起こす可能性もあります。抗癌剤も無精子症の原因となります。

アルコールは男性の機能に影響を与えますか?

はい。アルコールの飲みすぎは精子の産生を低下させます。アルコールの主な作用として、テストステロン(男性ホルモン)の分泌を低下させ、テストステロンの分解とテストステロンからエストロゲン(卵胞ホルモン)への転化を促進させます。ですからアルコールを飲みすぎると性欲が低下し、インポテンツの原因になります。

何かの病気のせいで精子濃度が低くなるということはありますか?

はい。有名なのは、おたふく風邪(流行性耳下腺炎)で睾丸炎を起こした場合です。急性咽頭炎のようなちょっとした病気でも精子数がゼロになることがあります。

新しい運動精子ができるのには70~74日間かかるため、その間にかかったどのような病気でも影響を及ぼす可能性があります。ですから精液検査の結果が悪い場合は、体調の良い時に何回か繰り返して検査することが必要です。

禁欲期間を長くすると、精液所見が良くなるのでしょうか?

いいえ。精子は射精されないからといって、いつまでも生きているわけではありません。しばらくすると精子は変性してきます。その結果、精液中に古い精子が増加し、精液の質はかえって悪くなります。ですから、禁欲期間をおいても妊娠しやすくなるということはありません。欧米の報告では、5日以上禁欲しても妊娠率に差がなかったとのことです。

禁欲期間が長くなると精子のDNAが損傷すると言われていますので、 体外受精―胚移植の際に用いる精子も禁欲期間は3日以内が望ましいと考えられます。

女性の体内では、精子はどのくらいの期間生きているのですか?

腟内では通常2~3時間しか生きていません。しかし、頚管内や子宮内、卵管内に入ると、平均3~4日、まれに7日間くらい生きて受精することがあります。

受精には1つの精子しか必要ないのに、どうしてそんなに多くの精子が射精されるのですか?

精子が卵子に到達するまでに、ほとんどの精子は死んでしまうからです。

まず、腟内から多くの精子(精液)が自然に流れ出ます。運良く頚管内に残った精子も、頚管粘液中で淘汰され、1/1000の確率で子宮腔に入ります。また、白血球や貪食細胞に処理されるものも相当数あります。最終的に、卵管内の卵子に到達できる精子はたったの200個以下です。その中で、1個の精子のみ受精できるわけです。このサバイバルレースを勝ち抜いた精子は数億のなかから選ばれたエリート中のエリート、と言えるでしょう。

1回の射精で、どのくらいの数の精子が放出されるのですか?

1回の射精で平均1~3億個の精子が放出されます。

月経が規則的にある時は排卵していると考えて良いのでしょうか?

はい。ほぼそう考えて良いと思います。しかし規則的に月経がくる方でも、まれに排卵しないことはあります。

左右の卵巣から毎月交替で排卵するのですか?

いいえ。どちらから排卵するか、規則性はありません。排卵日近くなり卵胞が大きくなると、超音波で右か左かわかります。右から排卵された卵子は通常右の卵管に入るのですが、ときに反対側の卵管に入ることもあります。

女性は、どのくらいの数の卵子を持って生まれてくるのですか?

妊娠5ヶ月の胎児は、700万個の卵子を持っています。しかし生まれたときには200万個、思春期には30万~40万個、37歳頃には2万5千個に減少し13年後には卵子数が1000個以下となり閉経します。出生後、新しく卵子が作られることはありません。

もし排卵日にきちんとセックスすれば、必ず妊娠できるのですか?

いいえ。健康な男女が排卵日頃に(数回)セックスしても、その周期に妊娠する確率は約20%前後です。

セックスのあと、腟から精液のほとんどが流れ出るような気がします。これが不妊の原因にはなりませんか?

いいえ。精液は射精後30分くらいで液状となり一部は腟から流れ出ますが、元気な精子はすぐに頚管に進入しますので心配ありません。どうしても気になるのなら後背位か屈曲位など深く挿入する体位で射精してもらい、すぐ腰下に枕などを入れて骨盤を高くしてしばらく安静を保つ(AIH / IUIの体位)という方法もあります。

妊娠しやすいセックスの体位はあるのですか?

いいえ。あまり体位は関係ないと思います。

セックスの時オルガスムスに達すれば妊娠しやすいのですか?

これは難しい質問です。人間は妊娠することと性的な楽しみは別になります。究極的には人工授精で妊娠するのですから、オルガスムスの有無にかかわらず妊娠は可能です。しかし、オルガスムスに達すると腟が収縮し、子宮が腟口近くまで降りてきてバルトリン腺や腟内の汗腺から大量の分泌液が出ます。これらは精子の運動を助け、最短距離、最短時間で卵子に到達するようにするための自然の知恵といえるでしょう。

セックスをしすぎると妊娠のチャンスが少なくなるのですか?

回数を増やすと妊娠の確率は上がります。ただ、そのことがご主人のストレスになるようであればマイナスの部分もあるかもしれません。

セックスの回数を増やせば妊娠しやすくなりますか?

確率でいえばそのとおりです。精子が頸管粘液にプールされ持続的に子宮腔内で遊走されていると言われています。

精子は卵子よりも女性の体内で生きている期間が長いため、排卵4日前から排卵日にかけて連日ないし1日おきにセックスをすると、頸管内にプールされる精子が多くなります。常に精子が卵子を待ち受けている状態になりますので受精の確率が上がります。

自分で排卵の時期はわかりますか?

いつ頃排卵するかは超音波で卵胞の大きさをチェックするのが最も確実です。

基礎体温は、あとから見ると排卵した日の推測はできますが、排卵の時期の予測は難しいと思います。頚管粘液検査も自分でやるなら不確実でしょう。

ある程度客観的にわかる方法として、尿中のLH濃度を調べるLHカラー、LHチェックというものがあります。これがプラスになってからおおむね36時間後に排卵します。

女性が妊娠できる日は、1ヶ月のうち何日間くらいありますか?

精子はおおむね女性の体内で約48時間受精能力があります。卵子は以前は排卵後約24時間受精可能と言われていましたが、最近の報告ではもう少し短いようです。

以上のことから、2日間とちょっと、という事になります。

ですから、月経周期が28日型の方の場合、月経周期の11~15日目くらいが妊娠しやすいと言えます。

女性は月経周期のどの時期でも妊娠可能ですか?

いいえ。排卵日の前後だけ妊娠可能です。一般的に月経周期の14日目前後ですが、人によってばらつきがあります。タイミング療法では排卵日の4日前から排卵日までが妊娠しやすいです。

精子と卵子はどこで出会って受精するのですか?

卵管の端に近い部分の卵管膨大部というところで受精します。

1年といわず、早めに検査を受けたほうがよいのはどのような時ですか?

ひとつは、そのカップルに(自分たちでもわかるような)不妊の原因がある可能性が強い場合です。例えば、妻に無月経・月経不順・腹腔内の炎症がある・過去に癒着を起こすような手術の既往がある・性交痛がある・月経痛がひどいなどが認められる場合です。また、夫に成人後のおたふく風邪の既往や、何らかの薬を常用しているなどの場合も同じです。もうひとつは妻が35歳以上の場合です。その年齢になると残された時間があまりありませんので、早めの検査や治療が必要となります。

なかなか妊娠しない場合、どの時点で検査を受けるべきなのでしょうか?

健康な男女であれば、避妊をやめてから1年間で90%以上が妊娠します。ですので、子づくりを始めて1年間妊娠しなければ病院に行ったほうがよいでしょう。妻が35歳以上の場合は結婚して6ヶ月後には必要です。

不妊治療をしばらく中断することで妊娠しやすくなるのですか?

特に原因が見当たらない原因不明不妊症の場合、通院・治療そのものがストレスになって逆に妊娠しにくくなる可能性は否定できません。治療を休んでいるうちに自然妊娠したというのはよくあることです。我々の経験でも体外受精で妊娠せず、合間の自然妊娠やAIHで妊娠した方が相当数います。AIHで妊娠せず体外受精を数回施行し、結局合計で 21 回目のAIH で妊娠された方もいます。なお、卵管性不妊症で体外受精をしていた方の自然妊娠では、常に子宮外妊娠(卵管妊娠)に注意が必要です。

ストレスは不妊の原因になりますか?

これはまた難しい問題です。可能性としては、ストレスが不妊の原因になったり流産の原因になったりすることはありますが、客観的に証明する方法はありません。仕事などのストレスでセックスの回数が減るのであれば関係があると言えます。逆に、不妊が強いストレスになる場合は多いです。

肥満は不妊の原因になりますか?

肥満自体は不妊の原因になることはありません。しかし、肥満によって血液中のインスリンが上昇し、男性ホルモンが上昇するなど何らかのホルモン異常が認められれば、減量や糖尿病の治療薬であるメトフォルミンの内服が必要になることがあります。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの排卵障害があれば、肥満の程度に関わらず治療の対象になります。

子宮後屈は不妊の原因になりますか?

正常の女性の約80%は子宮がおなか側に傾いており、これを子宮前屈といいます。残りの20%は子宮が背中側に傾いていて、これを子宮後屈といいます。他に病気がなければ子宮後屈そのものは正常ですが、骨盤内の炎症や子宮内膜症などによって子宮の背中側に癒着があり、そのために前屈のものが後屈になっているのであれば、不妊症としての治療や手術を要することがあります。

不妊症は増えているのですか?

おそらく、増えていると思います。まず、男女とも結婚年齢が高くなり、また結婚してもすぐに子づくりをしなくなってきたということがあります。2013年度の日本の統計では女性の初婚年は29.3歳であり、1950年の23歳と比較してかなり高齢になっています。

女性でいえば女性ホルモンのピークは25歳です。ですから25歳前後で妊娠、分娩するのが一番トラブルが少ないのです。ホルモン的には35歳を過ぎれば更年期に入ってくるため、35歳以降はなかなか妊娠しにくく、妊娠中や分娩に際してもさまざまなトラブルが増えてきます。またセックスに関して欧米並みに開放的になってきたせいか、クラミジア感染などの性行為感染症による卵管性不妊も増えていると思います。最近話題の環境ホルモンも、精子の減少、性欲の低下に一役買っているようです。慢性的に景気が悪く収入も少なく子づくりどころではない、といったような社会的背景もあるかもしれません。

男性も年齢が上がると不妊の原因になりますか?

はい。しかし、男性の場合はおおむね60歳以降から妊娠に影響が出るようです。ただし、女性の卵子と違って精子はつねに新しく作られるので、80歳以上の男性でも精子があれば体外受精―胚移植(顕微授精)などで妊娠は可能ですし、当院でも夫が80歳以上である夫婦の妊娠・出産の例があります。

女性は年齢とともに妊娠しにくくなっていくのですか?

残念ながらそのとおりです。25歳以下の女性の場合平均2~3ヶ月で妊娠しますが、35歳以上の場合は6ヶ月以上かかるといわれています。

その理由のひとつに、卵子自身も老化するということがあります。女性は生まれた時にその一生で使う卵子がすでに卵巣にあり、新たに作られることはありません。40歳の女性は40歳の卵子を排卵するわけで、受精もしにくくなります。そのうえ、加齢とともに胎児の染色体異常の確率が上がります。染色体異常の受精卵はほとんどが着床しませんし、着床しても70%以上が流産に至ります。

また、年齢とともに排卵しない無排卵の周期が増えてきます。無排卵になると卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が少なくなって、子宮内膜の状態が着床に適さなくなります。さらに子宮筋腫や子宮内膜症の頻度も上がるので、それも不妊の原因になります。最後に、夫婦とも年をとると性的なポテンシャルが下がって、セックスの回数が減って行くということもあるでしょう。

当院では自己卵による体外受精―胚移植において、48歳で採卵し、49歳で分娩した国内最高年齢の経験がありますが、治療方法にかかわらず45歳以上の妊娠・出産はなかなか難しいのが現状です。

不妊症とは、どのような人を指す言葉ですか?

一般に不妊症とは、他の人より妊娠のチャンスが少ない、すなわち妊娠しにくいカップルのことを指します。法律上、婚姻関係にあるかどうかは関係ありません。2015年に改訂された日本産科婦人科学会の定義では、避妊せずに通常の性生活を行っても1年以上妊娠しないカップルを指します。常にカップルで考えますので、たとえ再婚同士でお互いに子供がいたとしてもその夫婦間では不妊症、ということもあり得るわけです。なお、ヨーロッパ生殖医学会ではだいぶ以前から、35歳以上のカップルでは6ヶ月以上妊娠しなければ直ちに不妊症の検査と治療を開始すべきであるとされています。

夫婦とも問題がない場合、妊娠するまでどのくらいの期間がかかるのですか?

健康な男女の場合、一周期(毎月)で20%が妊娠するならば、累積妊娠率は6ヶ月目で74%くらい、12ヶ月目で90%以上になります。ですから、避妊をしなければ通常は1年以内にほとんど妊娠すると考えて良いでしょう。

月経があまり来なかったり、不規則だったりする場合は、排卵していないのでしょうか?

排卵していないか、あるいは他の方よりも排卵の頻度が低いと考えられます。当然、妊娠のチャンスも少なくなります。

月経がない、ということは排卵していないのでしょうか?

通常はそう考えられます。

無排卵症の原因にはどういうものがありますか?

視床下部、脳下垂体、卵巣の間を結ぶさまざまなホルモンのつながりを障害するようなものは何でも原因となる可能性があります。視床下部や脳下垂体が障害されていたり、卵巣が脳下垂体ホルモンに反応しない場合に無排卵症となります。たまに甲状腺、副腎などからのホルモン分泌の異常で無排卵症になることもあります。

カベルゴリンを妊娠初期にずっと飲んでいても大丈夫なのですか?

妊娠中にカベルゴリンを飲んでいた母親から生まれた子供に先天異常が多いとする報告はありません。しかし、妊娠が確認されたら投与を中止するのが一般的です。症例によっては妊娠8週くらいまで飲んでもらうこともあります。

カベルゴリンはどの程度有効ですか?

大変有効です。飲み始めてから2~3週間でプロラクチン値が正常になります。プロラクチン産生腫瘍も縮小することが知られています。

薬や甲状腺腫瘍、脳下垂体腫瘍以外の原因による高プロラクチン血症の治療はどのようにするのですか?

以前はブロモクリプチン(パーロデル)やテルグリッド(テルロン)という薬がありましたが、最近はカベルゴリンという7日ごとに飲む薬が主流です。空腹時に飲むと気分が悪くなることがあるので注意が必要です。プロラクチンの値が高いときは、5日毎に1回内服・7日毎に1回内服などして調整します。3~6ヶ月ごとに血中プロラクチン値を測定します。高プロラクチン血症のために無排卵なのであれば、約2ヶ月後には排卵が認められるようになります。よくある副作用としては吐き気のほかに便秘がありますが、カベルゴリンの場合はいずれも軽度のものです。

高プロラクチン血症の人は、どのような検査を受けるのですか?

1回の検査で高値な場合、時期を変えて何回か測定します。何か薬物を常用している場合、やめるか種類を変更するかしてから再検査をします。甲状腺ホルモンの値が低ければ甲状腺ホルモン剤を飲んでもらいます。異常高値の場合は頭部CT検査やMRI検査が必要になります。

なぜ血中プロラクチン値が高く(高プロラクチン血症)なるのですか?

原因を列挙します。

  • 間脳障害・・・【機能性】Chiari-Frommel症候群、Argonz-del Castillo症候群 【器質性】間脳周囲の腫瘍
  • 脳下垂体障害・・・プロラクチン産生腫瘍
  • 甲状腺障害・・・原発性甲状腺機能低下症
  • 薬物性高プロラクチン血症・・・神経安定剤、胃腸薬
  • その他・・・原因不明、おそらく小さなプロラクチン産生腫瘍

以上の中でいちばん頻度の多いのが原因不明のものです。頭部のMRI検査でもはっきりしないような微小なプロラクチン産生腫瘍があるのかもしれません。これは脳下垂体にできた良性の腫瘍でガンではありません。これまで悪性のプロラクチン産生腫瘍が報告された例はなく、腫瘍というよりは腫脹とでもいうべきものです。

月経不順で病院に行ったところ、血中のプロラクチンがとても高いと言われました。どういうことでしょうか?

プロラクチンは乳汁分泌ホルモンといって、脳下垂体から分泌され、母乳の分泌と産後の無月経を起こす働きがあります。このホルモンは、妊娠中と産後の授乳中に大量に産生されます。時々、このホルモンが妊娠中や授乳中以外に大量に分泌されることがあります。これは不妊症の大きな原因のひとつとなります。

プロラクチンが過剰に分泌されると、視床下部からのLH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)の分泌が阻害されます。このLH-RHの刺激なしには、脳下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)が正常には分泌されません。卵胞は発育せず、エストロゲンも分泌されず、排卵も月経も起こらなくなります。血中の正常値は、通常20ng/ml未満ですが、経験経験上15ng/ml以下に保つほうが良いです。

多嚢胞性卵巣症候群の治療にはどのようなものがありますか?

まず、肥満という症状があれば体重を減らすことです。体重を減らすだけで妊娠することもあります。一般に目標体重は、BMI (Body Mass Index)25未満まで減量が望ましいとされています。

若年の未婚の女性の場合、ホルモン療法で月経のみ来るようにする低用量ピル療法やカウフマン療法を行いますが、無排卵の不妊症であれば積極的に排卵誘発剤を用います。また、漢方薬の温経湯も効果があると言われています。

何が原因で多嚢胞性卵巣症候群になるのですか?

多嚢胞性卵巣は通常、家族性に見られるため、遺伝的なもののようです。多嚢胞性卵巣からどのようにして多嚢胞性卵巣症候群になっていくのか詳しいことはあまりよくわかっていません。最も重要なのは体重の増加と関係があるらしいということです。多嚢胞性卵巣は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンに感受性が強く、肥満の女性は痩せている女性よりもインスリンの分泌が多いことから、たまたま多嚢胞性卵巣を持って生まれた女性が太ると卵巣にとって悪い方向へ向かうと考えられます。

多嚢胞性卵巣と多嚢胞性卵巣症候群とはどう違うのですか?

多嚢胞性卵巣とは、単に卵巣の形態を指すものです。2007年の日本産科婦人科学会の診断基準では、以下のすべて基準を満たすものを多嚢胞性卵巣症候群(Poly Cystic Ovarian Syndrome:PCOS)と呼びます。

  1. 月経異常(無月経、希発月経、無排卵周期症)
  2. 多嚢胞(性)卵巣
  3. 血中男性ホルモン高値 または LH基礎値高値 かつ FSH基礎値正常

多嚢胞性卵巣とはどのようなものですか?

多嚢胞性卵巣とはある特別な形態をもつ卵巣のことです。卵巣の表面は多くの小さい嚢胞で覆われていて、嚢胞の間の組織(間質)は増殖しています。嚢胞の連なりが真珠のネックレスのように見えるのでネックレスサインと呼ぶこともあります。この多嚢胞性卵巣自体は特に問題はありません。若い女性の20%に見られたという報告もあるくらいです。しかし、これに排卵障害などの症状が出てくると多嚢胞性卵巣症候群といって治療の対象になります。

排卵を起こす飲み薬には、他にどのようなものがありますか?

保険適用のものでは、クロミフェン以外にシクロフェニル(セキソビッド)があります。クロミフェンよりも排卵率はやや劣り、50%前後とされています。

海外では2000年頃から、アロマターゼ阻害剤(レトロゾール、アナストロゾール)という、閉経女性の乳癌の再発予防に用いる薬も排卵誘発剤として用いられるようになってきました。現在もアメリカでは十分なインフォームドコンセントのもとに、不妊治療に広く用いられています。

アロマターゼ阻害剤は月経中に4~5日間内服して、内服中の卵胞ホルモン(エストロゲン)を低下させ、それによって視床下部―下垂体を刺激して卵胞を発育させるもので、抗がん剤というよりはホルモン調整剤とでもいうべきものです。血中半減期は約2日間なので、月経中に内服するとその後の排卵で妊娠しても着床の時期には血中濃度はゼロになり、胎児にはほぼ影響がないと考えられています。

クロミフェンで排卵しない多嚢胞性卵巣症候群や乳癌、子宮体がん合併の方にはとても良い排卵誘発剤だと思われます。

当院では、2002年頃から上記の他にAMH(アンチミューラリアンホルモン)が高値でOHSS(卵巣過剰刺激症候群)が心配な方、従来の排卵誘発法でもなかなか妊娠しない方などの体外受精―胚移植の際に使用し、すでに数百人の生児を得ています。

クロミフェンとhCGを併用するという治療法もあるのですか?

クロミフェンで卵胞が発育しても、LHサージが起きないため排卵しないこともあります。そのような場合、hCGの注射を打つことによって排卵を起こすことができます。hCGを打つタイミングは、超音波検査や血中エストラジオール、尿中LHを参考にして決定します。ブセレリンという子宮内膜症の治療に用いる点鼻薬をhCGの代わりに使うこともあります。

クロミフェンによって先天異常児が生まれることはありませんか?

先天異常児が生まれる確率が高くなるという報告はありません。ただし、自然妊娠と比べるとやや流産率が高いようです。

その理由には(年齢など)さまざまな要因が考えられるので、はっきりとしたことはわかっていません。

クロミフェンは多胎妊娠の原因になりますか?

クロミフェンで妊娠した場合、約7.5%が双胎になります。三つ子(品胎)は0.3%、四つ子は非常にまれとされています。

クロミフェンによる排卵率に比べて妊娠率が低いのはなぜですか?

いくつかの可能性が考えられています。

まず、クロミフェンは頚管粘液を粘稠にするため、精子が頚管を通り抜けにくくなります。そのため卵子まで到達する精子数が少なくなる可能性があります。また、子宮内膜が薄くなるため受精卵の着床にはマイナスになるかもしれません。その他、基礎体温上で高温期になっていても実際は排卵していないこともあります(黄体化症候群:LUF)。あるいは、不妊の原因は無排卵のみとは限らないので、排卵させてもそれだけでは妊娠しないことがあります。

クロミフェン治療によって妊娠できるのは何%くらいですか?

無排卵の原因によって妊娠率には差があります。全体としては、クロミフェンを用いるとおおむね20%の方が妊娠します。

なお、無排卵ではない排卵のある原因不明不妊症にクロミフェンを用いても生産率(生児を得る確率)は変わらないとされています。

クロミフェンを飲むことでどれくらいの確率で排卵するのですか?

おおむね60~90%の人が排卵します。クロミフェンにあまり反応しないのは、エストロゲン不足になっている場合や高プロラクチン血症の方です。

クロミフェンにはどのような副作用がありますか?

副作用はまれにしか起こりません。最も多いものは、頚管粘液が粘稠になって精子が頚管を通り抜けにくくなるのと、腟が乾燥する、子宮内膜が薄くなる(そのため月経の量が減る)などです。このような副作用を抑えるためにも、クロミフェンは排卵を起こす最少量を用います。

クロミフェンを飲んでいる女性の約5%がのぼせを感じます。その他お腹が張ったり、乳房に不快感があったり、発疹・めまい・欝状態などがあります。また非常にまれですが視野の異常、すなわち眼が見えにくくなることがあり、この時にはクロミフェンを中止します。そのような場合には車の運転は注意しなければなりません。

クロミフェンの量を1日2錠ずつ5日間からさらに増量するのは有効でしょうか?

まず、日本の社会保険上は、1日2錠までしか認められていません。それ以上は自費扱いになります。施設によっては1日3錠まで用いるところもあります。それで2~3周期続けてみて、それでも排卵しないようならクロミフェンを増量するのではなく、他の排卵誘発法を考えます。

クロミフェンはどのような飲み方をするのですか?

クロミフェンは、1錠が50mgの錠剤です。

通常は、月経周期の2-5日目から1日1錠ずつ3~5日間飲むという方法から始めます。1錠でうまく排卵しない場合は1日2錠ずつ5日間へと増量します。これで排卵するならその後の周期にも同じ量のクロミフェンを投与します。排卵した(する)かどうかは、基礎体温と経腟超音波で確認します。1周期の中で5日以上空けて、再度クロミフェンを投与する「クロミフェン―ダブル投与」という方法も有効な場合があります。

クロミフェンとはどのような薬ですか?

クロミフェンは、無排卵治療薬の第一選択薬として最も広く用いられています。クロミフェンはその化学構造の特性により、作用する部位によってエストロゲンとして働く場合と、抗エストロゲンとして働く場合があります。クロミフェンは、視床下部にも脳下垂体にも排卵をおこすようにはたらきます。

視床下部のレベルでは、LH-RHのパルス頻度を増加させ、脳下垂体レベルではLH-RHへの感受性を亢進させます。この両方の作用により脳下垂体からのFSHとLHを増やし、それが卵胞発育を刺激するのです。またクロミフェンは卵巣に直接働いて、FSHの刺激に対する感受性を上げるという効果もあるようです。

無排卵症にはどのような治療が行われるのですか?

無排卵症の治療はその原因によって異なります。高プロラクチン血症にはその治療、痩せすぎによるものは体重を増やすこと、肥満のPCOSなら体重を落とすことなどです。それ以外のほとんどの無排卵症の治療には、まずクロミフェン(クロミッド・フェミロン・セロフェン)を用います。

HMGやリコンビナント―FSH はどの程度有効なのですか?

患者が低ゴナドトロピン性卵巣機能低下症の場合には排卵率は90%以上です。

PCOSの場合、排卵率は70~75%ですが多胎妊娠に注意が必要です。

HMGやリコンビナント―FSH はどのように働くのですか?

HMGやリコンビナント―FSH は卵巣にある卵胞を直接刺激して発育させます。投与中は超音波による卵胞の観察と血中エストラジオール値や尿中LHの測定でモニターし、卵胞径が18~20mmになった時点で他の検査データも参考にして hCGあるいはブセレリン点鼻薬を投与して排卵させます。

HMGやリコンビナント―FSH とはどのような薬ですか?

HMGとはヒト閉経ゴナドトロピンの略です。閉経期の女性の尿から精製したもので、FSHとLHの両方を含みます。商品名は、HMGフジ・テイゾー・フェリング・フォリルモンP、などです。

リコンビナント―FSHは遺伝子操作で作られたヒトFSHと同一のものです。LHは含んでいません。品質にばらつきが無く、かつ安定供給が可能ですので欧米では広く用いられていますが、日本ではHMGも安価に供給されていますので症例によって使い分けています。商品名はゴナールF・フォリスチムなどで、いずれもペンタイプのもので自己注射がしやすいようになっています。

クロミフェンやシクロフェニル、アロマターゼ阻害剤 で排卵が起こらない場合、他にどのような治療法がありますか?

最も多く用いられるのがHMG(ヒト閉経ゴナドトロピン)、リコンビナント―FSH(卵胞刺激ホルモン)の注射です。

HMGを使う時に、どうすれば多胎妊娠やOHSSを予防することができますか?

超音波を用いて、卵胞数と卵胞径をきちんとモニターすることです。HMGの量は少なめから開始します。最後に注射するhCGの量も減らし、黄体期補助にhCGを用いないようにします。排卵のトリガーとして、hCGの代わりにブセレリン点鼻薬を使用するのも有効です。血中エストラジオールの値も参考になります。直径17mm以上の卵胞が3個以上できているか、エストラジオール値が700pg/ml以上の場合はhCGを注射せず、性交あるいはAIHをキャンセルとします。体外受精の場合は、おおむね発育卵胞数が20個以上(実際の採卵数で15個以上)、血中エストラジオール値が3000pg/mL以上の時は採卵はしますが受精卵を新鮮胚移植せず、全て凍結保存とします(選択的胚凍結保存)。そして、後日自然周期あるいはホルモン補充周期で胚移植を行います。この方法(選択的凍結胚移植)によって重症のOHSSはほとんどなくなります。同時に高プロラクチン血症の薬であるカバサール(カベルゴリン)が血管増殖因子を抑えることで腹水貯留の症状をやわらげます。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)とはどのようなものですか?どのような治療を行うのですか?

OHSSとは、卵巣がHMGなどによって過剰に刺激を受けた場合に起こる状態のことで、通常はhCGの注射後に起こります。軽症・中等症・重症の3段階があります。

軽症は卵巣が大きく腫れて(6~8cm)、子宮の後ろのダグラス窩というところにわずかに腹水がたまる状態です。卵巣が大きくなるにしたがって重苦しい感じ・下腹部不快感・痛みなどを起こします。体外受精では大量のHMGを用いますのでほぼ全例がこの軽症の状態になります。基本的に安静と痛み止めのみで経過を見ますが、そう大きな問題とはなりません。

中等症ではさらに卵巣が腫大し(8~12cm)、腹水がへその下まで認められるようになります。直ちに入院の必要はありませんが腹部不快感、膨満感はよりひどくなり、体重が増えます。妊娠しなければ1週間以内に軽快します。腹水がへその上の上腹部に達すると、重症となり入院が必要です。胸水がたまって呼吸障害が出てくると集中管理が必要になります。身体の全体としては水分過剰ですが、血管内は血液が濃縮するため血栓症を起こしやすくなります。このようになる場合はほとんどが妊娠例であり、人工妊娠中絶が必要になることもあります。

OHSSの治療としてはその重症度に応じて点滴(賛否両論があります)、大量のアルブミン(血液中のタンパク)の補給、ドーパミン療法(腎臓の血流量を上げて尿が出るようにする)、抗凝固療法(血栓の予防)、腹水濾過再静注法(腹水を抜いて濾過して濃縮し血管内に戻す方法)などがあります。

HMGやリコンビナント―FSH の副作用にはどのようなものがありますか?

大きな問題がふたつあります。それは多胎妊娠と卵巣過剰刺激症候群(OHSS)です。

HMGを用いた場合、多胎妊娠率は20%くらい、OHSSは 4~24%に見られていました。

リコンビナント―FSHは低用量投与が可能なので、多胎妊娠率は5.7%、OHSSは0.14%という報告があり、かなり低率になっています。

Gn―RHアナログとはどのような薬ですか?

Gn―RH(LHRH)とは、視床下部から分泌されて脳下垂体を刺激するホルモンですが、このホルモンの化学構造を変えることにより、元のGnRHと同じ効果とそれに加えて違う効果をもった新しい化合物を作ることができます。それがGnRHアナログと呼ばれるものです。GnRHアナログにはGnRHアゴニストとRHアンタゴニストの2種類があります。GnRHアゴニストの商品名には鼻から吸入するスプレキュア・イトレリン・ナサニール、注射薬にはリュープリン・ゾラデックス等があります。

GnRHアゴニストを投与すると、まず最初に脳下垂体が刺激されますが、何日か続けて使っているうちに今度は脳下垂体が無反応状態となり、天然のGnRHにも反応しなくなります。その結果、脳下垂体からのFSHやLHの分泌は低下します。LHサージも抑えますので自然排卵もなくなります。そして、HMGやFSHの注射で卵胞発育をコントロールできるようになるので、体外受精の時の卵巣刺激と併用してよく用いられます。なお、これらのGnRHアゴニストは保険上では子宮内膜症や子宮筋腫に用いられるものです。すなわち、4ヶ月から6ヶ月間月経を止めて病巣を萎縮させます。スプレキュア・イトレリンは1日3回左右の鼻腔から、ナサニールは1日2回片側の鼻腔から吸入します。リュープリンやゾラデックスは皮下注射で約4週間効果があります。

GnRHアンタゴニストの商品名にはセトロタイド・ガニレストがあります。いずれも皮下注射で、24時間〜5日間天然のGnRHの下垂体への命令をブロックします。それによってLHサージを抑えるので、近年の体外受精・胚移植にはよく用いられています。GnRHアゴニストとの違いは脳下垂体への最初の刺激が無く、直ちにGnRHの下垂体への命令をブロックする点です。

IVF-ETとは何のことですか?

IVFIn Vitro Fertilization の頭文字をとったもので、日本語では体外受精と訳します。ETとは Embryo Transfer の略で、日本語では胚(受精卵)移植と訳します。基本的な原理は、卵巣から1個またはそれ以上の卵子を採ってきて、からだの外で(培養液と培養器が必要)夫の精子を使って受精させ(体外受精)、受精した1個または数個の受精卵をを子宮に戻す方法です。また、受精卵を子宮に戻す操作を胚移植といいます。

子宮内膜症の薬物療法はどのように行うのですか?

GnRHアゴニスト(スプレキュア・ナサニール・リュープリン・ゾラデックス)やダナゾールと呼ばれる薬を4~6ヶ月使用し、月経と排卵を抑えて子宮内膜細胞を委縮させます。GnRHアナログは脳下垂体に作用し、視床下部から分泌されるGnRHに対する感受性を低下させることにより、脳下垂体からのFSHやLHを抑えて卵胞の発育や排卵を止めるものです。副作用としては、更年期障害様の症状(のぼせ・動悸・肩こり・頭痛など)が現れることがあります。

ダナゾールは経口剤ですが男性ホルモンの親戚で、GnRHの放出抑制、卵巣の性ステロイドの産生抑制、性ステロイドの代謝促進、子宮内膜への直接委縮作用があります。副作用としては体重増加・肝機能異常・血液濃縮による血栓症・悪心・血性の腟分泌物・脱毛・吹き出物・のぼせ・声がかすれるなどがあります。副作用の頻度はGnRHアゴニストより多いようです。近年は低用量ピル、ディナゲスト(黄体ホルモン剤)、ミレーナ(黄体ホルモン剤を添付した子宮内避妊具)なども保険適用となりましたので、症例によって使い分けています。

子宮内膜症の治療はどのように行うのですか?

病状の程度により治療法を選択します。第1期、第2期ではまず薬物療法を考えますが、それ以上になると薬物療法プラス手術(開腹術、腹腔鏡下での癒着剥離)を考えます。卵管采が正常と思われる4.0cm以下のチョコレート嚢腫の場合は、経膣超音波ガイド下の穿刺・吸引・アルコール固定を行います。

子宮内膜症になるとどうして不妊になるのですか?

子宮内膜症の昔からの分類でBeechm分類というものがあります。第1期(微小病変)、第2期(軽症)、第3期(中等症)、第4期(重症)の大きく4期に分けられています。病状が進むに従い、卵管と卵巣、腸管がお互いに癒着するようになり、卵巣からの卵子の放出や卵管采からの卵子の取り込み、卵管内の受精卵の移動などが妨げられるようになります。

どうして子宮内膜症になるのですか?

原因はまだよくわかっていません。なぜ子宮内膜組織が正規の場所から離れた組織に存在するのか不思議なことです。

70年ほど前、子宮内膜症は月経血の逆流によって起こるということが示唆されました。女性は通常の月経時、月経血と子宮内膜細胞の一部は卵管を通って腹腔内にも流れ込みます。子宮内膜症の女性では、この子宮内膜細胞が子宮の外に生着してしまうのです。実際、月経期の女性の腹水から採った子宮内膜組織は培養して増殖させることができます。また、子宮内膜症はリンパや血液の流れに乗って子宮内膜組織が運ばれることにより、離れた組織でも発生するのではないかとも考えられています。卵巣のチョコレート嚢腫もこのリンパ行性の播種により説明することができます。

もうひとつの説として、子宮内膜症は体腔上皮が子宮内膜組織に化生することによっても起こるというものがあります。簡単にいえば、普通のからだの細胞が子宮内膜細胞に似たような細胞に変化するということです。実際に、子宮内膜症は初潮前の小児に見られることがありますし、またエストロゲンの大量投与を受けた男性にも見られることがあります。

子宮内膜症とはどのような病気ですか?

子宮内膜は卵巣からのホルモンの影響で肥厚しますが、妊娠しないと剥離し月経となって体外へ排出されます。この子宮内膜が正規の子宮内腔になく、骨盤の腹膜や子宮筋層内・卵巣などの中に入り込んでいる場合を子宮内膜症と呼びます。月経となっても組織の中に出血するため月経痛が強く、性交痛を訴える方もいます。一般の方には5~10%の頻度で見られるのに対し、不妊症では20~30%に見られ、不妊の原因のひとつと考えられています。

初めて受診しますが、どのような流れになりますか?

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診察当日は、予約の順番で診察を受けられますか?

予約の順番は、あくまでご予約を頂いた順番です。当日は、ご予約時間内であっても、診察の内容によってお呼びする順番が変動する場合があります。あらかじめご了承ください。

予約のメールが届きません。

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☆アドレスを指定されている場合:「K00301@atlink.jp」からのメール受信許可をして下さい。


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治療に年齢制限はありますか。

制限はありませんが48歳位までを目途としています。初診の方は45歳までとしています。

仕事をしていますが通院は可能ですか。

両立されている方は多くいらっしゃいます。検査や治療内容によっては、来院時間を指定させてもらう事もあります。

担当医制ですか。女医希望ですが診てもらえますか。

当院は担当医制をとっておりません。強い希望があれば対応を考慮します。

子供連れで受診できますか。

卵管造影検査、レントゲン検査、手術、採卵、移植の際は、お子様連れでの受診はお断りしております。

初めて受診しますが、夫婦で受診が必要ですか。

不妊の原因は女性側・男性側どちらか一方ではなく双方にあることもあります。よって当院では、お二人に検査を受けてもらう事をお勧めしていますがお二人同時でなくても構いません。

2人目希望で治療を再開したいのですが、いつ頃受診すると良いですか。以前も血液検査などしましたが、また必要ですか。

授乳中は治療できません。断乳し、生理が開始すれば再開できます。(生理不順の方はご相談ください)
感染症検査は、1年以上経過している場合は再検査が必要です。

事実婚ですが治療はできますか。

可能です。体外受精の場合は、重婚確認の為に各々の戸籍謄本の提出が必要です。

遠方からでも通院できますか。

道内各地、本州から受診される方もいらっしゃいます。

治療費はどのくらいかかりますか。保険診療ですか。

当院のホームページをご参照ください。不明な点は医事課へお尋ねください。

転院を考えています。紹介状が必要ですか。

紹介状やこれまでの治療経過がわかるものがあれば持参してください。当院の受診日に間に合わなければ後日でも構いません。

流産を繰り返しています。原因が分かる検査はありますか。

「不育症」に関する検査があります。当院のホームページをご参照ください。女性側のみ、ご夫婦で受けてもらう検査があり、医師と相談の上検査を受けることができます。

夫が受診する(検査する)ことを嫌がっています。私だけ診てもらうことはできますか。

不妊の原因は様々です。当院ではご夫婦で検査を受けていただく事をお勧めしております。まずは女性のみ受診し、後日男性の検査を受けることも可能です。

採卵に向けて誘発中で、ホルモン剤を使用しています。風邪薬や鎮痛剤を飲んでも良いですか。

妊娠陽性反応がでるまでは、一般的な薬に制限はありません。ただし持病があり、他院で薬を処方されている方は処方先の医師にご確認ください。

夫(パートナー)が風邪薬を飲んでいます。治療に影響がありますか。

風邪薬を飲むことは問題ありません。しかし体調不良の場合、精液の性状に影響が出ることがあります。

ホルモン剤を飲み忘れました。どうしたら良いですか。

気付いた時点で内服し、次の内服時間をずらして下さい。(例 朝・夕食後→昼・寝る前)
忘れないように十分気をつけて下さい。

胚移植に向けて治療中です(または、移植後)。腟座薬を入れ忘れました、どうしたら良いですか。

気付いた時点で挿入し、当日分は寝る前に挿入します。忘れないように十分気をつけてください。

サプリメントを飲み忘れました。どうしたら良いですか。

忘れた場合は仕方ありません。薬ではありませんが1回量、1日量は守りましょう。

アスピリンを飲み忘れました。どうしたら良いですか。

気づいた時点で内服しますが、1日1錠です。アスピリンは持続効果があるので24~36時間間隔で内服しても問題ありません。

移植後判定前に出血があります。生理でしょうか。

腟座薬を使用している場合、ピンクや茶色の出血が少量出る場合があります。出血があっても生理とは限りませんので、妊娠判定するまでは薬を中止せず判定日は必ず来院してください。

タイミング(または人工授精)治療周期です。生理が来たら10日目から12日目頃来院するように言われましたが受診できません。どうしたらいいですか。

排卵前の受診が良いので、生理12日目以降の来院よりは生理10日目より前の受診が良いと思います。

治療中ですが健康診断を受けても良いですか。乳がん検診を受けても良いですか。

卵胞が育つ前、生理10日目頃までに受けることをお勧めします。普段排卵が早い方は、早めの受診が良いと思います。

ピルを飲み終えましたが生理が来ません。どうしたら良いですか。

通常は内服終了後1週間以内に生理が来ることが多いです。10~14日以上来ない場合はご連絡下さい。

体外受精に向け誘発中です。注射を打ち忘れました、どうしたら良いですか。

HMG注射(ペン型注射)をいつもの時間に打ち忘れた場合は、気付いた時点で打って下さい。翌日まで忘れた場合はご連絡下さい。
時間指定がある注射(HCG注射など)を打ち忘れた、時間を間違えた場合はご連絡下さい。

次周期は体外受精を希望します。いつ頃来院したら良いですか。

高温期10日目頃~生理3日目までに受診して下さい。医師から日にち指定がある場合は、指示通りに来院してください。

受診当日に人工授精はできますか。

内診をしなければ判断できません。

次回「誘発前卵巣チェック」または「移植前卵巣チェック」予定です。予定より早く生理が来ましたが受診日は変更した方が良いですか。

生理3日目までに来院してください。予約変更が必要な場合は、インターネットもしくは電話にてお願いします。

採卵後、全胚凍結しました。次回の生理はどのくらいで来ますか。

通常2週間程度ですが、早い方は採卵後6~10日目頃で来ることがあります。

ポリープ手術後、次の生理は通常通りに来ますか。

生理は来ますが出血量が少ない事があります。

人工授精をしました。日常生活や運動に制限などありますか。

特にありません。

治療中ですが歯科治療をしてもいいですか。

問題ありません。アスピリン内服中の場合は歯科医にお伝え下さい(出血が止まりにくいことがあります)。抗生剤、胃薬、鎮痛剤が出た場合、当院での処方と重なる事がありますので処方時はご確認下さい。

夫は人工授精(採卵)当日に受診が必要ですか。

採精後3時間以内の持参が難しい場合は来院が必要です。持参も来院も難しいようであれば、事前に精子凍結することをお勧めしております。

人工授精(採卵)の前日に夫が飲酒します。精子に影響がありますか。

個人差がありますが、過度な飲酒は控えた方が良いでしょう。

人工授精治療中は性生活をしないが方が良いですか。

制限はありません。タイミングと人工授精治療を組み合わせることもあります。

仕事をしているのでなかなか休みがとれません。○日に採卵したいのですが可能ですか。

採卵は卵胞の成長をみて決定するので、事前に採卵日を指定することはできません。もし誘発中に来院できない日、予定などあれば早めに医師へご相談ください。

男の子(女の子)が欲しいです。産み分けできますか。

行っておりません。

治療以外に妊娠に向けてできることはありますか。

妊娠体質になるための身体づくりをしましょう。初診時にお渡ししているパンフレットや当院のホームページなどをご覧になってください。また、当院で行っている妊活教室への参加もお勧めしています。

鍼灸に通っても良いですか。

「妊娠する」という科学的根拠はありませんが、体質改善やリフレッシュ効果を期待して行う方がいらっしゃいます。

風邪(インフルエンザ)に罹りました。どうしたら良いですか。

内科を受診してください。その際に妊娠中である事をお伝えください。

歯科治療をしても良いですか。

基本は妊娠12週以降をお勧めします。治療の際は、妊娠中であることを歯科医にお伝えください。

健康診断を受けても良いですか。

レントゲン以外は問題ありません。

温泉に行っても良いですか。

温泉の成分は問題ありません。ただし、妊娠中は血圧が下がりやすく起立性低血圧を起こす可能性がある為、長めの入浴に注意してください。

飛行機に乗っても良いですか。

基本的には問題ありません。出産予定日28日以内の場合は、医師の診断書が必要です。

クリニックから処方されているサプリメント(ビタミン剤)は飲み続けて良いですか。

継続して問題ありません。

腹痛と出血がありますが受診した方が良いですか。

安静にして落ち着くような痛みであれば問題ありません。出血も付着程度や茶色であれば様子を見て下さい。激しい痛みや生理のような出血がある場合はご連絡ください。

ヨガやウォーキングなど運動をしても良いですか。

体をひねる様な運動、激しい運動はお勧めできません。体調が良ければ、軽い運動であれば問題ありません。

ホルモン剤は胎児に影響がありますか。

医師が処方するホルモン剤は影響ありません。

市販の湿布、目薬、軟膏は使用しても良いですか。

湿布は1日2~4枚程度、ビタミン剤の目薬は問題ありません。軟膏は強いステロイドを含有するもの以外は良いでしょう。

子どもを抱っこしても良いですか。

問題ありません。

(髪に)パーマをかける、カラーリングをしても良いですか。

医学的に悪い影響はないと言われていますが、妊娠中は肌が過敏となり湿疹が出る可能性はあります。

基礎体温はいつまで測れば良いですか。

妊娠11週頃から基礎体温は下降し始めます。10週くらいまでは測定した方が良いでしょう。