GnRHアゴニスト(スプレキュア・ナサニール・リュープリン・ゾラデックス)やダナゾールと呼ばれる薬を4~6ヶ月使用し、月経と排卵を抑えて子宮内膜細胞を委縮させます。GnRHアナログは脳下垂体に作用し、視床下部から分泌されるGnRHに対する感受性を低下させることにより、脳下垂体からのFSHやLHを抑えて卵胞の発育や排卵を止めるものです。副作用としては、更年期障害様の症状(のぼせ・動悸・肩こり・頭痛など)が現れることがあります。
ダナゾールは経口剤ですが男性ホルモンの親戚で、GnRHの放出抑制、卵巣の性ステロイドの産生抑制、性ステロイドの代謝促進、子宮内膜への直接委縮作用があります。副作用としては体重増加・肝機能異常・血液濃縮による血栓症・悪心・血性の腟分泌物・脱毛・吹き出物・のぼせ・声がかすれるなどがあります。副作用の頻度はGnRHアゴニストより多いようです。近年は低用量ピル、ディナゲスト(黄体ホルモン剤)、ミレーナ(黄体ホルモン剤を添付した子宮内避妊具)なども保険適用となりましたので、症例によって使い分けています。