妊娠中にカベルゴリンを飲んでいた母親から生まれた子供に先天異常が多いとする報告はありません。しかし、妊娠が確認されたら投与を中止するのが一般的です。症例によっては妊娠8週くらいまで飲んでもらうこともあります。
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妊娠中にカベルゴリンを飲んでいた母親から生まれた子供に先天異常が多いとする報告はありません。しかし、妊娠が確認されたら投与を中止するのが一般的です。症例によっては妊娠8週くらいまで飲んでもらうこともあります。
大変有効です。飲み始めてから2~3週間でプロラクチン値が正常になります。プロラクチン産生腫瘍も縮小することが知られています。
以前はブロモクリプチン(パーロデル)やテルグリッド(テルロン)という薬がありましたが、最近はカベルゴリンという7日ごとに飲む薬が主流です。空腹時に飲むと気分が悪くなることがあるので注意が必要です。プロラクチンの値が高いときは、5日毎に1回内服・7日毎に1回内服などして調整します。3~6ヶ月ごとに血中プロラクチン値を測定します。高プロラクチン血症のために無排卵なのであれば、約2ヶ月後には排卵が認められるようになります。よくある副作用としては吐き気のほかに便秘がありますが、カベルゴリンの場合はいずれも軽度のものです。
1回の検査で高値な場合、時期を変えて何回か測定します。何か薬物を常用している場合、やめるか種類を変更するかしてから再検査をします。甲状腺ホルモンの値が低ければ甲状腺ホルモン剤を飲んでもらいます。異常高値の場合は頭部CT検査やMRI検査が必要になります。
原因を列挙します。
以上の中でいちばん頻度の多いのが原因不明のものです。頭部のMRI検査でもはっきりしないような微小なプロラクチン産生腫瘍があるのかもしれません。これは脳下垂体にできた良性の腫瘍でガンではありません。これまで悪性のプロラクチン産生腫瘍が報告された例はなく、腫瘍というよりは腫脹とでもいうべきものです。
プロラクチンは乳汁分泌ホルモンといって、脳下垂体から分泌され、母乳の分泌と産後の無月経を起こす働きがあります。このホルモンは、妊娠中と産後の授乳中に大量に産生されます。時々、このホルモンが妊娠中や授乳中以外に大量に分泌されることがあります。これは不妊症の大きな原因のひとつとなります。
プロラクチンが過剰に分泌されると、視床下部からのLH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)の分泌が阻害されます。このLH-RHの刺激なしには、脳下垂体からFSH(卵胞刺激ホルモン)やLH(黄体形成ホルモン)が正常には分泌されません。卵胞は発育せず、エストロゲンも分泌されず、排卵も月経も起こらなくなります。血中の正常値は、通常20ng/ml未満ですが、経験経験上15ng/ml以下に保つほうが良いです。