多角的な視点で
専門医が取り組む
不妊治療

手術・薬剤を使用しての治療

当院では、日帰り手術や投薬などによる治療を複合的に行っています。より安全に治療を受けていただけるよう、万全の設備と体制を整えていますのでご安心ください。ご不明な点などがありましたら、お気軽に当院スタッフへお尋ねください。

1日帰り手術

子宮内膜ポリープ

着床を妨げる可能性があるため、大きさや発生部位によっては切除します。方法として、静脈麻酔下で、子宮内膜掻爬術または、子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術を実施します。

子宮粘膜下筋腫

着床を妨げる可能性があるため、大きさや発生部位によっては切除します。方法として、静脈麻酔下で、子宮鏡下子宮筋腫摘出術を実施します。

子宮腔内癒着症
(アッシャーマン症候群)

着床を妨げる可能性があるため、ゆ着部位を切除します。方法として、静脈麻酔下で、子宮鏡下子宮内腔癒着切除術を実施します。

子宮奇形・中隔子宮

着床障害や流産予防のため、必要に応じて切除する場合があります。方法として、静脈麻酔下で、子宮鏡下子宮中隔切除術を実施します。

チョコレート嚢腫

膣式卵巣嚢腫内容排除術
経膣的に嚢胞を穿刺・洗浄し、アルコール固定を行います。

卵管鏡下卵管形成術(FT)

自然妊娠を望む方で卵管の通過障害や狭窄を開通させるために行います。卵管を開通させることにより自然妊娠や人工授精による妊娠が期待できます。実施後の一般不妊治療の妊娠率は、両側障害の場合約22.3%、片側障害では約30.1%です。妊娠した方の90%は、施術後6ヶ月以内で妊娠しています。施術を受けてから妊娠までの経過期間は3~4ヶ月が平均となっています。施術後すぐに再閉塞や再狭窄がおこる場合もあり、その場合は再施術や体外受精への変更を相談することとなります。

2薬剤を使用して治療

検査結果で下記の状態がわかった場合、薬剤を使用し、妊娠に向けての治療と併用していきます。
妊娠後は、個々の状態に合わせて服薬を中止します。

高プロラクチン血症

適正な数値を維持していくために、カベルゴリンを服用します。数値によって、1週間に1回の服用や10日に1回の服用などで継続してもらい、定期的にPRLの採血を実施して服用量の調整を行っていきます。

甲状腺機能低下
甲状腺機能亢進

妊娠に向けて、甲状腺刺激ホルモンの値を2.5μIU/mL以下になるように、コントロールしていきます。機能低下症ではチラージンの服用を、亢進症の場合は甲状腺疾患の専門医をご紹介します。

男性ホルモン高値
インスリン高値
多嚢胞性卵巣

メトホルミンという薬を使用します。メトホルミンは糖尿病治療薬の一つです。
作用として

  • 血中のインスリン値を低下させる
  • 卵巣の男性ホルモンの産生を少なくする
  • 多嚢胞性卵巣症候群の場合、インスリンの抵抗性を改善する

これによって排卵障害を改善し、良好な卵を得ることができると言われています。