顕微授精(ICSI:卵細胞質内精子注入法)

顕微鏡下で精子を直接卵子の中に一個注入して受精させる方法。精子減少症、精子無力症、受精障害などの男性不妊の場合に用いられることが多い。体外受精の一つ。

原発性不妊

妊娠歴のない不妊症をいう。

血中ホルモン値

月経をつかさどるホルモンは一つではなく、複数のホルモンが関与している。ホルモン値は、血液で調べることができる。

  • FSH
    卵胞刺激ホルモン。脳下垂体から分泌さ れ、卵胞の成長を促す。女性では排卵障害、男性では精巣機能障害を調べる。正常値(生理2日目)8~12IU/ml以下。
  • LH
    黄体化ホルモン。女性では、排卵を起こし黄体ホルモンを分泌させ黄体期(高温期)を維持する作用がある。男性では、男性ホルモンを分泌させる作用がある。正常値10mIU/ml以下。
  • P4
    プロゲステロン。黄体ホルモン。排卵後の卵胞の顆粒膜細胞が黄体細胞となり分泌するホルモン。内膜を着床可能な状態にする。正常値(黄体期)10ng/ml以上。
  • E2
    エストラジオール。エストロゲンの一種で、卵胞の成熟によってでてくるホルモン。このホルモンの測定によって、卵胞の発育、内膜の厚さ、頚管粘液などの状態を予測できる。
  • PRL
     乳腺刺激ホルモン(プロラクチン)。乳汁を分泌させるホルモンで、本来は分娩後授乳している時に分泌される。妊娠を望む女性にプロラクチンの異常分泌が起こると、月経不順や排卵障害、黄体機能不全、流産の原因となる。正常値13~15ng/ml以下。

頚管粘液検査

排卵が近づくとエストロゲンの作用により、子宮頚管で頚管粘液が分泌される。頚管粘液は精子をスムーズに子宮内に侵入させる働きがある一方、精子の一時的貯蔵の働きもあり、その性状を調べる検査。排卵前になると粘液の量が急激に増え、妊娠しやすい状況をつくるため、その頚管粘液を採取することで排卵の予測をすることができる。